「英検®3級に一発合格するには、どんな勉強法をすべきなのか」
「3級からライティングとスピーキングが加わるらしいけど、小学生でも大丈夫…?」
小・中学生のお子様に英検®3級を合格させたいと考える中で、ライティングとスピーキングが加わることへの不安を感じていませんか?
また、中学受験などによって、英検®4・5級を飛ばして、いきなり3級合格が必要になった方もおられるでしょう。初めての資格試験ともなれば、何から手を付けるべきなのかもわからないままですよね。
結論からいえば、英検®3級合格に必要な勉強法は以下の通りです。
※リンクをクリックすると該当の勉強法に移動します
英検®3級の必勝勉強法 | |
【最重要】単語は毎日暗記し続ける | ・英単語は毎日暗記して語彙量を増やす ・聞いて、書いて、声に出して覚える |
【次に重要】英文法を学ぶ | ・文法は基礎を理解していないと応用が解けないため少しでもつまずくなら4級・5級まで戻り勉強する |
リスニングは一つの過去問を繰り返し音声付きで聞き取る | ・英語を聞いて自然と何を言っているのかわかるまで同じ過去問を繰り返し聞いてマスターする |
ライティングは過去問を解いて学校の先生や塾の先生に添削してもらう | ・正しい「教科書文法」が求められるため、自分で解くだけではなく先生に添削してもらう |
スピーキングは過去問を解いて「正確に解答する」練習をする | ・過去問を解いて略すことなく正しく伝える練習をする |
上記の勉強法を行うことで、英検®3級合格に必要な知識を自然に覚えられるようになるでしょう。
とはいえ、英検®3級は基本と応用が混ざり始める級です。そのため、お子様の英語力によっては、勉強内容を微調整すべき点も出てくるはずです。
そこで今回は、小学生・中学生にわけて、何をどのように勉強していけば良いかを徹底的に解説していきます。
この記事を読むことで、英検®3級合格のために何から始めれば良いのかがわかるようになるはずです。「次の英検®3級に絶対合格してほしい!」と考えるのなら、ぜひ最後まで参考にしてください。
1.英検®3級を3ヶ月で合格するスケジュール

まずは、英検®3級合格に必要な勉強スケジュールを見ていきましょう。
【英検®3級合格のための勉強スケジュール】
1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 3ヶ月目 |
覚える単語:約1000 文法:英検®4級をマスター リスニング:耳を鳴らす | 覚える単語:約2000(+1000) 文法:初期の応用を覚える リスニング:耳を鳴らす | 覚える単語:約2500(+500) 文法:復習を繰り返す リスニング:耳を鳴らす スピーキング:過去問を復習 |
上記は小学生の場合です。基本的には、単語や文法の暗記とリスニングを並行して行います。
英検®3級からは、問題に「ライティング」が追加されるため、小学生は授業で習っていないところを自力で埋めていく必要があります。マークシート式ではなく、きちんと文章を書くことに慣れておく必要があるため、少し長めに勉強時間を見積もっておきましょう。
ただし、以下の場合はもっと短いスケジュールでも英検®3級の試験に挑戦・合格できるはずです。
【英検®3級合格に至る勉強スケジュールが短くなる例】
例 | 理由 |
英検®4級を合格済み | 覚える単語が2500から1300に減る 過去形・未来形・助動詞・不定詞・動名詞・比較・前置詞など基本の文法を抑えている |
中学1・2年生の場合 | 覚える単語が2500から2000・1600に減る 過去形・未来形・助動詞・不定詞・動名詞・比較・前置詞など基本の文法を抑えている |
中学3年・英語が得意な場合 | 覚える単語が2500から1300に減る 応用文法の復習がメインになる |
※中学1・2・3年生は、それぞれ3学期末までの授業を受けた場合とします。
学校英語の授業や今まで行ってきた下地によって、3級合格までのスピードは異なります。英検®4級に合格済み、中学3年生にもなれば1~2カ月に短縮することも可能なはずです。
2.英検®3級の合格の基本

英検®3級合格までのスケジュール感をつかんだ後は、英検®3級合格に必須となるポイントを見ていきます。
【英検®3級合格に必要なポイント】
単語 | 覚えるべきとされる英単語は2200~2500。英検®3級で出題される傾向が高いのは中学2~3年生の教科書に出てくるレベル |
文法 | 英検®3級では文法そのものの知識を問う問題がある。また、ライティングを解く際に必要になるため文法の勉強は必須 |
小学生と中学生では、基本となる学力が異なるため、重視するポイントも微妙に異なります。
それぞれで重視すべきポイントをみていきましょう。
【小学生・中学生別で見る英検®3級合格への必須ポイント】
・小学生は「単語」と「文法」を徹底する ・中学生は文法ができるなら「単語」を中心に「不規則な文法」を学ぶ |
以下から、それぞれ詳しく解説していきます。
2-1.小学生は「単語」と「文法」を徹底する
小学生が英検®3級合格を目指すのなら、徹底すべきは「単語」と「文法」です。
実は、小学校で習う英語は中学校と異なり、リスニング活動が中心となっています。特に「書く」勉強は5・6年生になって少し触れる程度で、体系立てて学ぶ授業はほとんどありません。
【小学生の英語授業における内容一例】
・一問一答式の自己表現(「何の果物が好きですか」に「Apple(りんご)」と答える) ・短文による自己表現(「I like soccer(私はサッカーが好きです)」など) ・CDや先生が話す英語を聞いて、教科書に答えを書く ・アルファベットや英単語のなぞり書き ・テストがない |
アルファベットや英単語のなぞり書きをしている段階で、英文法を意識しろといっても難しいはずです。
英検®3級合格を小学生から目指すなら、まずは、より多くの単語を知り、文法を体系的に学ぶことから始める必要があるのです。
2-2.中学生は文法ができるなら「単語」を中心に「不規則な文法」を学ぶ
中学生が英検®3級合格を目指してするべき勉強は「単語」と「不規則な文法」です。
小学生と異なり、単語や文法自体を学校の授業で学んでいます。
そのため、基礎を踏まえた上で、より多くの単語を暗記し、応用や不規則な文法を中心に学んでいきましょう。
応用、不規則な文法とは「比較級の応用」や「不規則動詞」が挙げられます。
基本の形となる文法の他に、応用が必要だったり例外的な変換が必要になったりするものもしっかりと把握しておく必要があるのです。一例を挙げれば以下のようなものが挙げられます。
【中学英語における比較級の例】
・比較級:(形容詞・副詞)+ er than 〜 ・最上級:the (形容詞・副詞)+ est ・例外:more (形容詞・副詞))than 〜 /the most (形容詞・副詞) |
【中学英語の不規則動詞一例】
原型 | 過去形 | 過去分詞 |
go(行く) | went | gone |
eat(食べる) | ate | eaten |
see(見る) | saw | seen |
理解できる単語の数を増やしながら、不規則な変化を伴う文法の正答率も上げていきましょう。
3.英検®3級の必勝勉強法一覧

英検®3級合格のために、小学生・中学生別で重点的に対策すべき項目を見てきました。次に気になるのは「ではそれぞれはどのように勉強していけば良いのか」といった点のはずです。
ここでは、以下5つの項目の勉強法について解説していきます。
※リンクをクリックすると該当の勉強法に移動します
英検®3級の必勝勉強法 | |
【最重要】単語は毎日暗記し続ける | ・英単語は毎日暗記して語彙量を増やす ・聞いて、書いて、声に出して覚える |
【次に重要】英文法を学ぶ | ・文法は基礎を理解していないと応用が解けないため少しでもつまずくなら4級・5級まで戻り勉強する |
リスニングは一つの過去問を繰り返し音声付きで聞き取る | ・英語を聞いて自然と何を言っているのかわかるまで同じ過去問を繰り返し聞いてマスターする |
ライティングは過去問を解いて学校の先生や塾の先生に添削してもらう | ・正しい「教科書文法」が求められるため、自分で解くだけではなく先生に添削してもらう |
スピーキングは過去問を解いて「正確に解答する」練習をする | ・過去問を解いて略すことなく正しく伝える練習をする |
それぞれ、詳しく解説していきます。
3-1. 【最重要】単語は毎日暗記し続ける
まず、単語は毎日暗記し続けましょう。
英単語に限らず、何らかの物事を暗記する方法はごくシンプルな反復学習が効果的です。以下の3つを行って、毎日英単語・熟語に触れるようにしましょう。
【英単語の基本的な覚え方】
聞く | リスニング教材などを用い、英単語を文章として聞きながら覚える。 |
書く | 聞き取った単語をノートなどに書き出す(最初は教材を見ながらでOK)。 |
声に出す | 単語を書きながら、またはリスニング教材を聞きながら同時に声に出して発音する。 |
上記の順番で行うことで、ただ教材見て書くだけより効率的に英単語を覚えられます。また、英単語を覚えながらリスニングの練習もできるため、試験までの時間節約にも役立ってくれるでしょう。
なお、小学生・中学生別でのポイントは以下の通りです。
【小・中学生別で見る暗記ポイント】
小学生 | 英単語に自信がないのなら、基本のやり方を地道に行いましょう。 複数の単語集を並行するより、1つの単語集に集中して繰り返し覚える方が効率的です。 |
中学生 | まだ覚えていない単語・熟語を重点的に攻略しましょう。 1. 英検®3級に対応した単語集を1周する 2. 1周している間に、わからない単語や意味が曖昧な単語にチェックを付ける 3. チェックを付けた単語・熟語を重点的に覚えるようにする 最初にひと手間かけることで、一からすべてを暗記しようとするより効率的に進められます。 |
実際に英単語を暗記する際の英単語集は、以下がおすすめです。
POINT!【英検®3級リスニング対策におすすめの教本】 |
おすすめの単語集は「英検®3級 でる順パス単」。 単語の見出しにチェックボックスが付いているので、上記の暗記方法が効率的に行えます。 また、載っている単語は、過去5年分のデータから導き出された、よく出題される語が「でる順」に掲載されています。お子様の試験中に、まさに「この単語、単語集で見たぞ!」と思えるはずです。 |
3-2. 【次に重要】英文法を学ぶ
単語をある程度暗記できたら、並行して英文法も学んでいきます。小学生・中学生別で重点的に行う勉強は以下の通りです。
【小学生・中学生別英文法の勉強方法】
小学生 | 英検®4級で出題される(過去形・未来形・助動詞+不定詞・動名詞・比較級・前置詞)をやる。 理解できたら、不規則動詞・比較系の応用に進む。 |
中学生 | 基本ができているのなら「不規則動詞」「比較級の応用」を中心に学ぶ。 |
基本的には英検®4級で対策すべき英文法がメインになるため、英文法に自信がない・4級を受験していないのなら、まずは英検®4級の英文法をマスターしましょう。
その上で、英検®3級で新たに追加される代表的な文法「不規則動詞」と「比較級の応用」を進めていきます。「2-2.中学生は文法ができるなら「単語」を中心に「不規則な文法」を学ぶ」で紹介した、例外的な文法がポイントになります。
英検®4級の英文法に関しては「KW:英検®4級 勉強法」で詳しく解説しているので、併せて目を通してみてください。
3-3. リスニングは一つの過去問を繰り返し勉強する
リスニングの勉強方法は、一つの過去問を繰り返し勉強しましょう。
小学生・中学生ともに、以下の方法で進めていくと覚えやすく効率的です。
英検®3級のリスニングの勉強法 | |
1回目 | 過去問を解いてスクリプトと日本語訳を見る |
2回目 | スクリプトと日本語訳を見ながら、過去問の音声を聞く |
3回目 | スクリプトを音読する |
4回目 | オーバーラッピングする (音声を聞くのと同時にスクリプトを読みながら発声する学習法) |
5回目 | スクリプトを見ないで音声に合わせて発音する(何も見ずに一呼吸おいて話す) |
ポイントとなるのは、一つの文章を聞き取れるようになるまで、繰り返し行うことです。
速度を下げてもいいので、まずは「聞き取れた」感覚を身につけましょう。
なお、教本は一つに絞って進めていく方法がおすすめです。複数の教本に手を出して中途半端になるより、一つの教本を徹底的に聞き返す方が効率的になります。
POINT!【英検3級リスニング対策におすすめの教本】 |
リスニング対策におすすめの教本は「【CD付】英検®3級総合対策教本 改訂増補版」です。 細かい部分まで解説で触れられているため、疑問に感じた部分をしっかり理解してから次に進めるはずです。ぜひご活用ください。 |
3-4. ライティングは過去問を解いて学校の先生や塾の先生に添削してもらう
ライティングは、繰り返し過去問を解き、英検®3級の試験に出やすい問題の傾向をつかみつつ、正答例を覚える方法が有効です。
勉強の手順は、小学生・中学生ともに以下の方法になります。
【英検®3級のライティング対策】
1. 過去問の範囲を決めて一度通しで問題を解く 2. 学校・塾の先生に添削してもらう 3. 添削された部分を確認、同じ問題を添削されなくなるまで解く 4. 上記を繰り返す |
ライティング問題のポイントは、教科書どおりの正しい文章で答えることです。
例を挙げれば、以下のようなものが挙げられます。
【英検®で求められる英文法】
What his hobby is it?(彼の趣味は何?) NG:Playing soccer. OK:His Hobby is playing soccer with his friends. |
特に小学生で英検®3級を目指す場合、学校文法そのものが身に付いていません。英検®においての正しい英文法を身に付けるためにも、からめ手ではなく正攻法で学びましょう。
中学生は、日常で学んでいる学校の教科書が一番の教材になるはずです。
3-5. スピーキングは過去問を解いて「正確に解答する」練習をする
スピーキングの勉強は、実際に声に出しながら過去問を繰り返し練習する方法になります。
小学生・中学生ともにおすすめの練習法は以下の通りです。
【英検®3級におけるスピーキングの勉強法】
・過去問を繰り返し解きながら、面接の流れに慣れる ・想定した解答を声に出して練習する ・入退室の動きと併せて練習する |
ライティングと同じく、スピーキングのポイントも教科書通りの正しい文法で答えることです。文字での解答ではないからといって、単語や文法を略さないよう気を付けましょう。
なお、スピーキングでは、正しい発音ができているかも見られています。きちんと発音できているか、聞き取りやすい英語を話せているかの確認は以下の方法がおすすめです。
【英検®3級のスピーキング確認法】
方法 | 概要 |
動画撮影をする | 自分では自然に解答できていると思っていても、細かなスペル・発音ミスがあることも多い。動画撮影をすることで、客観的な視線で自分の解答を確認でき、改善箇所がわかりやすくなります。 |
学校・塾の先生に聞いてもらう | 実際の試験時と同じような予行演習ができ、先生に改善箇所をその場で指摘してもらえるため非常に効果的です。 |
頭の中で受け答えができても、実際に声に出そうとすると緊張から上手く話せないことも考えられます。そのようなことが起きないように、事前に予行演習を繰り返し「英語を話す」ことに慣れておきましょう。
4. 小学生が英検®3級合格を目指すなら「ライティング対策」だけは英検®受講者のサポートが必要

ここまで英検®3級合格のために必要な準備や、各勉強法について触れてきました。英検®の中でも3級は、まだ比較的合格へのハードルが低い級です。
そのため、ここまで解説してきた勉強法をコツコツと続けていけば、英検®3級合格も決して夢ではありません。
しかし、小学生に関しては、親や周りのサポートが必須といえます。なぜなら、英検®3級合格には、小学校では習わない「文法」が要となる、ライティングとスピーキングが必要になるからです。
小学生に自主学習だけで、英文法を理解させることはなかなか難しい問題といえます。やる気があったとしても、理解が難しかったり間違えて覚えてしまったりすることもあるはずです。
一方、塾や専門の先生によるサポートを受けられるようになれば、お子様に合わせた教えを受けられるようになります。何より、成果が出るかわからない状態でダラダラと勉強をするより、時間を決めて集中して勉強をした方が記憶にも残りやすくなります。
だからこそ、プロ、または英検®受講者によるサポートが必須といえるのです。
小学生の間に英検®3級の一発合格を目指すなら、コツコツと行う勉強と併せて、確固とした知識がある大人のサポートを取り入れてあげましょう。
5. まとめ
本記事では、英検®3級に合格するための勉強法について解説してきました。今一度勉強法についておさらいしてみましょう。
【英検®3級の必勝勉強法】
・単語は毎日暗記し続ける
・英文法を学ぶ
・リスニングは一つの過去問を繰り返し音声付きで聞き取る
・ライティングは過去問を解いて学校の先生や塾の先生に添削してもらう
・スピーキングは過去問を解いて「正確に解答する」練習をする
英検®3級で実際に重視すべき対策は、ライティングです。お子様自身が日々コツコツと勉強を続けることはもちろん、的確なサポートが行えるよう親御様も手伝ってあげましょう。
英検®3級は、正しく勉強をしていけば中学生はもちろん、小学生でも十分に合格圏内です。英検®3級の合格が必要だと知ったのなら、今すぐにでも合格のためにできる行動を起こしていきましょう。
よくある質問


記事監修者
桐山 ヒロキ
経歴
青山学院大学経済学部を卒業後、英検®対策塾「英検®︎セミナー」へ入社。
人気講師として500人を英検®合格へ導いた後、2005年に英検®︎アカデミーを設立。 設立18年、累計10,000人超の英検®合格をサポート。合格率は93%をほこる。
新着情報





